黒田幼稚園エッセイ
おひさまにこにこ

エッセイ

園長のエッセイ

おつかれさまです


新年度が始まって一か月。子ども達を軌道に乗せようとお家の方はあちらこちらに神経を使い、子どもの発した言葉や態度を一つひとつ受け止めて、心配したり、不安に思う日もあったのではないでしょうか。本当にお疲れ様です。

 

子ども達も新しい環境の中で、自分の居場所を探して精一杯頑張っているのです。わがままを言いたい気持ちを抑えて我慢してやってみたり、お友達の中で気持ちを合わせて遊んでみたり・・・。
お利口にしている分、お家へ帰ると安心して、ちょっと甘えたり、くたびれちゃったその気持ちをどうしたらいいのかわからなくて、ぐずぐず言ったり、反発したり。

 

この時期 大人も、子どももストレスを抱えているんですね。
そもそも生きていれば、ストレスを避けて通ることはできません。誰もが多かれ少なかれ「いつもの生活」と違うことを求められる中では、ストレスを抱えてしまうのも自然なことです。

 

子ども達のすべてを大きな愛で包むためには、まず、お家の方が、無理をせず、どこかで力を抜くことです。そして頑張っていることを自分で認め、「よし よし よく頑張った。偉い 偉い これでよし。」と頭を撫でてください。自分が自分を好きでいて欲しいのです。本当は家族のみんなに言ってもらえると俄然元気が出るのですが…。

 

「無理はしない」は、ストレス対策の基本です。家庭を守る役割を担うお家の方にとって、自分を守ることも大切な仕事です。

 

溜まったモヤモヤを発散するところがなかったら、いつでもお話聞きますよ。
こんな時期だからこそ、にこにこ過ごしたいですものね。

 

 

けい子ばぁばの「にこにこ子育て奮戦記」 より

園長  吉野 けい子

 

 

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先生のエッセイ

「私を変えてくれた言葉」

小学生からの夢だった“先生”として働いて、あっという間に5年が経とうとしています。思い通りにいかない日々が続くこともあり、この仕事が向いていないのでは
ないか・・・そんな思いが何度も頭の中をよぎったこともあります。ですが、今では“先生って楽しい!”と心の底から思えるようになりました。それは、先輩との会話に出てきた、ある言葉がきっかけでした。
分からないことが分からなかった1年目。年少組を受け持たせていただいた私は、勉強、勉強の毎日でした。保育の面白さや楽しさに気付ける余裕など一切なかったのが正直な気持ちです。でもそんな私を変えてくれた言葉に出会いました。それは、子ども達のキラキラした目が好き」という言葉。恥ずかしながら当時の私は、自分の事で精一杯になっていた為、子どものキラキラした目など感じたことがなく、とても 衝撃を受けたことを覚えています。その言葉を聞いた時、“私も見てみたい!”と、ワクワクした気持ちになりました。そんな思いを抱いた日から、今まで以上に子ども側の立場で保育の内容を考えること・自分自身も子どもと一緒に楽しんでみることを意識するようになりました。
そしてそれから1年が経った2年目の時。ついに私にも、“キラキラした目”を感じられる日が訪れました。それは、運動会後に行ったおやつパーティーの時の事です。
材料を出したり、手順を話していく中で、次は何が始まるのか、ワクワクしながら子ども達が夢中になって話を聞いてくれたのです。本当に子ども達の目が輝いているのが分かりました。私が初めて、保育の楽しさに気付けた瞬間です。今でもその場面が思い出されるほど、嬉しい記憶として残っています。私に保育の魅力を改めて気づかせてくださったことに感謝の気持ちで一杯です。
そして、現在も年少組の担任。“キラキラした目”が見られるよう、日々子ども達と向き合い保育に勤めています。そんな私に毎日のように「今日も楽しかったね!」と
声を掛け、満足そうに帰っていくクラスの子どもがいます。嬉しすぎる瞬間です。5年経った今だからこそ、初心を忘れずこれからも頑張っていきたいと思います。

黒田幼稚園  野澤 実由